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診療科・部門 Section

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多汗症外来

選択的ETS

選択的ETS(胸腔鏡下胸部交感神経切除術)について

ETSは、胸部の交感神経の一部を切除しますが、切除方法は時代と共に変化しています。

交感神経の解剖

当院では、「選択的ETS」と言って、交通枝のみを選択的に切除します。
交通枝のみを切除する施設は、国内で数施設あり大学病院では「岡山大学 呼吸器外科」が同様の手法です。

本幹を温存する事で、代償性発汗などの副作用を極力少なくします。
手汗(脇汗)を止める効果は、本幹切除に劣りますが、汗は完全に停止するよりは正常範囲になる事が重要と考えます。(完全に発汗停止すると、ひび割れやアカギレが強くなります。職業や生活スタイルにもよります)
再発リスクは本幹切除より高くなります。
交通枝を同定・剥離するため、本幹切除よりやや難易度の高い術式になります。

選択的ETSの場合、副作用は少ないですが、(数十年経過すると)再発するリスクが上がります。 また、手汗の止まり方もカサカサになる程ではありません。 選択的ETSのメリットは、交感神経本幹を温存する事・手汗も程よく止まり・代償性発汗をなるべく少なくするという点です。

選択的ETS・術式の工夫

3mm胸腔鏡を使用し、傷を最小限にする。

1ポートで行う事も可能ですが、手術の正確性・安全性を
考慮し、2ポートにて行います。
良好な視野で(しっかりと目視して)、交通枝を切除します。
交感神経付近は毛細血管が多く、出血する事もあります。
2ポートの利点は、止血能力が高い事です。

3mmポートの傷跡は、縫合する必要がなく傷跡も目立ちません。

術中レントゲン撮影により、椎間レベルを確認

胸腔内の最上位に見える肋骨は、第2肋骨の事が多いですが
第1肋骨の可能性もあります。

ETSでは、切除部位は非常に重要なので、手術中にレントゲン撮影し、本当に第2肋骨かを確認します。

レーザードップラー血流計により、手掌の血流量をモニタリング

交感神経切除により、手のひらの血流量が増加します。
もとより多汗症の方は、手掌の血流量が少なく
手のひらや足の体温が低い事が多いです。

交通枝切除の効果を、術中に判定する事が可能です。

お問い合わせ


[電話番号]046-223-3636 (外来予約14~16時)


公式LINEでの予約もご利用ください。


受診相談の際には「ペインクリニック外来・担当医 浮田(うきた)」とお伝えください。


予約優先になります。(予約外は、待ち時間がかなり長くなってしまいます)


多汗症公式LINEやWeb予約も合わせてご利用ください。

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スタッフ紹介

浮田 慎
  • 浮田 慎(ウキタ マコト)
役職 非常勤
資格・専門医 日本麻酔科学会 麻酔科指導医・専門
麻酔科標榜医
心臓血管麻酔専門医
米国経食道心エコー認定医
出身大学 昭和大学 医学部(2004年卒)