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診療科・部門 Section

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多汗症外来

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多汗症について

手掌多汗症・足底多汗症(足蹠多汗症)について

多汗症とは、緊張や温度に不相応な汗をかいてしまい、日常生活・仕事などに影響が出ている状態を指します。
誰でも緊張すれば発汗しますし、暑ければ汗が出ます。多汗症の場合は、交感神経の興奮が不相応に活発化しており、時に滴るほどの手汗・足汗をかきます。
多汗症の原因は、「交感神経の異常興奮」にあります。

多汗症の問題点

多汗症には人種差があり、黄色人種に多い傾向があります。日本人の有病率は5%とされています。
・人と手を繋ぐのが恥ずかしい、握手ができない
・試験勉強や解答用紙が汗で塗れてしまう
・ゴム手袋がはめられない
・脇汗でYシャツにシミが出来てしまう
・夏冬関係なく、ブーツの中が濡れてしまう
・靴を脱いで、人の家に上がるのが嫌だ

多汗症の場合は、過剰な交感神経興奮のため、手掌・足底の血管収縮が強く「冷たい」事が多いです。しもやけの様に、手足が冷たい場合があります。

選択的ETS(胸部交感神経切除術)

手掌・腋窩が適応となる、全身麻酔が必要な「手術」になります。

特殊な気管チューブを使用し、片肺を虚脱させ、脇の下から3mmの胸腔鏡を挿入し、胸部交感神経にアプローチします。
脇の下で、美容的にも優れます。1泊入院 or 日帰り手術になります。

ETSには様々な切除手法があります。クリップ式・焼却術・切除術など。
また、施設によって施行部位に様々な工夫がなされています。
当院では、T2・3・4の交通枝のみを切除する方法を採用しています。(選択的ETS)
交感神経本幹を温存することが、大きな特徴です。

起こりうる合併症(代償性発汗について)

ETSは、強力で有用な手技ですが、「代償性発汗」と隣り合わせの治療です。異常興奮している交感神経枝の信号が残ってしまい、手汗は止まるけれども、胸・背中・腰などに異常発汗が現れる現象です。
代償性発汗を極力回避するために、交感神経本幹を残した、選択的ETSを行っております。

腰部交感神経節ブロック

足底多汗症(足蹠多汗症)に対する治療です。膝裏(膝窩)にも効果があります。

全身麻酔は必要ありません。
アルコールブロックを行うため、施行後3時間の安静時間が必要です。
日帰りor一泊入院で行います。
腰椎L2・3・4の交感神経節に、レントゲン透視下で専用の注射針を刺入し、高周波電気凝固を行った後アルコールブロックで交感神経を変性させます。
片側ずつの施行になり、効果持続は2年間です。
保険適応(3割負担)で、日帰り:約7,500円です。

起こりうる合併症

・射精量減少
男性の場合は、両側L1が遮断されてしまうと射精時の括約筋が一時的に障害されるため、射精量が少なくなる可能性があります。
勃起不全(ED)ではありません。性交は問題なくできます。
数週間で改善する事が多いです。直近で挙児希望がある場合には、考慮する必要があります。

・陰部大腿神経炎
腰部交感神経節と陰部大腿神経は解剖学的に近く、腰痛・鼠径部・大腿部の知覚低下や痛みが数週間続く事があります。

・尿管損傷
非常に稀ですが、刺入時に尿管に触れると血尿が出る事があります。

内服・外用を含めた多汗症治療の一覧

プロバンサイン内服

部位を選ばない選択肢として、抗コリン薬(プロバンサイン)内服があります。
副作用として口渇・便秘などが見られますが、夏の時期のみ内服する方もいます。

塩化アルミニウム外用・イオントフォレーシス

局所的な炎症により汗管を閉塞させ発汗量を下げます。
効果維持には治療を継続する必要があります。
低リスク低リターンな治療法といえます。

ボトックス皮内注

100単位を両脇に皮内注射します。
交感神経から汗腺への神経伝達を抑制する作用があり、約3〜5か月ほど効果が持続します。
保険診療では腋窩にしか使えません。

抗コリン外用薬

アポハイドローション(手)・エクロックゲル(脇)・ラピフォートワイプ(脇)も、交感神経から汗腺へのアセチルコリンの伝達を阻害する外用薬です。中身は3剤ともほぼ同じで、保険適用部位が違います。

2023年6月1日:アポハイドローションが発売されました。

 適応部位治療頻度
効果時間
費用副作用・問題点
プロバンサイン内服全身毎日830円
(1ヶ月・1日3回内服)
口渇・便秘
塩化アルミニウム外用手・脇・足毎日1,300円
(100mlあたり)
接触性皮膚炎
エクロックゲル毎日1,460円
(1本で約2週間)
手・足は表皮が厚く効果なし(適応外)
ラピフォートワイプ毎日262円
(1日あたり)
手・足は表皮が厚く効果なし(適応外)
アポハイドローション毎日710円
(1本で約1週間)
手汗用新薬
作用機序はエクロック・ラピフォと同じ
イオントフォレーシス手・足週1~2回880円
(1回につき)
頻回の通院が必要 効果にムラがある
ボトックス皮内注半年20,500円
(両脇50単位×2)
脇にしか使えない
腰部交感神経節ブロック足・膝裏約2年約7,500円
(片側・日帰り)
陰部大腿神経炎・射精量減少
ETS手・脇永久約8万円
(片側・日帰り全身麻酔)
※所得により変わります(高額療養費申請にて)
代償性発汗(切除方法に工夫が必要)

通常の保険診療になります。初診料・再診料がかかります。
初診時に「紹介状」をお持ちの患者さまは、保険外併用療養費 1,500円(税込)が免除されます。

お問い合わせ

[電話番号]046-223-3636 (外来予約14~16時)


受診相談の際には「ペインクリニック外来・担当医 浮田(うきた)」とお伝えください。

予約優先になります。(予約外は、待ち時間がかなり長くなってしまいます)