湘南厚木病院の2つの施設ではともにIT化され、安全で質の高い医療が提供されるよう最新鋭の医療機器が整備されております。
最新医療機器
手術支援ロボット da Vinci Xi
=ダヴィンチXiサージカルシステム=

当院では2025年5月より手術支援ロボットda Vinci Xi(ダヴィンチXi)の稼働を開始しました。da Vinciは、医師が直接操作する精密な手術器具と、高解像度の3D画像システムが一体となった最先端の医療機器です。医師は、手術室内のコンソールと呼ばれる操作席に座り、モニターに映し出される鮮明な3D画像を見ながら、手元のコントローラーを操作します。このコントローラーの動きは、患者さんの体内の手術器具に忠実に伝わり、まるで医師の手が体の中に入り込んでいるかのように、繊細で正確な手術を可能にするのです。
da Vinciの「高精度」とは?
da Vinciの最大の特徴の一つが、その「高精度」です。人間の手では難しいとされる、細かく複雑な動きを可能にするいくつかの技術が用いられています。
- 多関節機能
da Vinciの手術器具は、人間の手首以上に自由な動きをすることができます。これにより、狭い場所や奥まった場所でも、様々な角度から精密な操作が可能になります。 - 拡大された3D画像
手術部位を立体的に、しかも何倍にも拡大して見ることができるため、医師は患部の状態をより詳細に把握できます。これにより、ミリ単位の正確な操作が実現します。 - 手ぶれ補正機能
医師のわずかな手の震えを吸収し、常に安定した手術操作をサポートします。これにより、より安全で確実な手術を行うことができます。
da Vinciがもたらすこと
高精度な手術は、患者さんにとって様々なメリットをもたらします。例えば、
- より小さな傷
精密な操作により、手術に必要な切開を小さく抑えることができ、体への負担を軽減します。 - 出血量の減少
正確な操作は、血管などの損傷を最小限に抑え、出血量を減らすことに繋がります。 - 早期の回復
体への負担が少ないため、術後の痛みが軽減され、早期の社会復帰が期待できます。
もちろん、da Vinciを用いた手術が全ての手術に適しているわけではありません。
しかし、その高い精度と安全性から、泌尿器科、外科、婦人科など、様々な分野で活用が広がっています。
320列マルチスライスCT装置

キヤノン社製 Aquilion ONE
当院は、2022年4月に320列CT装置、「Aquilion ONE」を導入しました。
このCT装置にはAI技術を応用したディープラーニングを用いて設計された先進の画像再構成技術、「AiCE」が搭載れています。
これにより、従来のCTよりも大幅に被ばく線量を低減しながら高画質を実現しています。更に、320列検出器による広い撮影範囲と0.275秒の高速撮影により、頭や心臓等の検査は寝台を移動させることなく、1回のスキャンでCT検査が可能になっています。
検査時間
造影剤を使用しないCT検査 | 1部位に対し5~10分程度 |
---|---|
造影剤を使用するCT検査 | 1部位に対し10~30分程度 |
CT画像例

頭部CT画像

胸部CT画像

腹部CT画像

冠状動脈3DCT画像

大血管3DCT画像

骨3DCT画像
1.5T MRI

高磁場MRI装置を導入することで短時間に詳細な画像を得ることが出来ます。頭頸部、脊椎、腹部のみならず乳房や血管の描出にも威力を発揮することが可能です。
また胆嚢(MRCP)や尿路(MR-Urography)といった検査も短時間にて行うことが可能です。
マンモグラフィ

富士フィルム社製 AMULET Innovality
2023年3月にマンモグラフィ装置、「AMULET Innovality」を導入しました。この装置は、乳房タイプに合わせてX線量を調整することにより、従来の装置よりも低被ばくかつ高画質な画像を提供することができます。そして、「なごむね」と呼ばれる圧迫自動減圧制御により、受診者様の痛みを軽減できる女性に優しい装置となっております。なお乳房撮影には女性の放射線技師が担当いたします。
核医学検査 RI

全身の核医学検査に用いることが出来るデジタルガンマカメラです。脳血流・心筋・骨などのシンチグラフィー検査が可能です。
PET-CT

PositoronEmissionTomography(陽電子放射断層撮影)と呼ばれ核医学検査に分類されています。最先端医療機器の一つであり、悪性腫瘍(がん)の診断に有効です。 FDG-PETとも呼ばれグルコースの代謝画像を撮像し、定量性に大変優れております。