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循環器内科

心臓病のお話 動脈硬化

動脈硬化と冠危険因子

動脈は筋肉の成分からできています。
血液中には赤血球(酸素を運ぶ)、白血球(細菌やウイルスを殺す)、血小板(傷を治す)成分のほかエネルギー源である糖や脂肪を含んでいます。
しかしLDLといったリポ淡白はいわゆる悪玉コレステロールといわれ、過剰になったコレステロールを血管壁にためる働きをします。
動脈硬化とは、たまったコレステロールが血管内の管を狭く(狭窄)したり、硬く変化した状態です。逆にHDLは善玉コレステロールといわれ動脈硬化を防ぐ働きがあります。その他糖尿病、高血圧、喫煙も動脈硬化の危険因子になります。

動脈硬化による病気

動脈硬化による病気には、狭心症や心筋梗塞に代表される虚血性心疾患と、その他の首、足や手だけでなく、腎臓の動脈で起こる閉塞系動脈硬化症があります。いずれも臓器への血液の供給不足(虚血)が原因の病気です。
狭心症を例に挙げると運動をして心臓が活発に動けば必要となる血液が増えますが、動脈硬化のため血管が狭いと、十分な血液を運ぶことができず虚血状態が悪化します。狭窄の程度と虚血の程度に関係してきますが、不幸なことに動脈硬化で、元の血管と比べ半分の太さになってしまっても(50%の狭窄)、激しい運動をした時でさえ、症状は起こりません。逆に動脈硬化が原因で症状が出たときは、かなり血管が狭くなっている場合が多いです。運動したときの心電図は自覚症状の出現よりもっと早く虚血の変化が出るため、より早期に発見できる場合があります。
動脈硬化は進行する病気です。慢性的で広い範囲の虚血状態が続けば、心臓では、ポンプとしての働きが悪くなったり(心不全)狭心症から心筋梗塞に進行したりする危険性があります。足の動脈硬化が進行した場合に壊疽(えそ)といい足先が腐ってしまう危険があります。

自覚症状

虚血による症状はどこが痛いかよりは、どんな時に症状が出るかという点に特徴があります

狭心症 15分以内の持続 階段を上った時の様な運動時に多く、休むと治まる胸痛、締め付けられるような痛み。
興奮したとき、急に冷たい空気に触れたとき。
前下行枝 前胸部 ときに左肩や顎や奥歯の症状。
回旋枝 背中が痛くなる。
冠状動脈 みぞおちが痛くなる。
冠萎縮性
狭心症
朝起きたときや夜寝た後。
飲酒した後もしくは翌朝。
喫煙する方。
心筋梗塞 30分以上の持続 冷や汗をかき激痛を伴うことが多い。
閉塞性
動脈硬化症
病気の進行とともに症状が悪化します。
歩くと足先から痛むが、休むと治まる。
痛み、重さ 冷感 しびれを感じる。
休んでいても痛い。
傷が治らない。
足の色が変わり、壊疽(えそ)し腐ってくる。
一時的に意識がなくなり、めまいがする。
顔面または体の片側がしびれる。
肝臓 血圧が高くなる。

動脈硬化と冠攣縮(かんれんしゅく)

虚血とは必要な血液が足りないこと=需要と供給のバランス異常

冠攣縮とは血管の壁は筋肉の成分からできているため、発作的に筋肉が痙攣(けいれん)を起こした血管を締め付けた状態。
非発作時は正常の血管のことが多い。
虚血の特徴
動脈硬化 自覚症状 血液の需要が増える運動時に多い
進行すれば管理できないが血管形成術をすれば完治する
冠攣縮 自覚症状 自律神経のバランスが崩れる早朝、就寝後の多い
管理可能だが進行、完治はほとんど無い